県の条例違反で逮捕され(その後起訴猶予処分)、Jクラブをクビになっていた選手が戻ってきた。

一般論だけど、法的な問題はクリアしていて、社会的な制裁を十分に受けてきたなら、過去に過ちを犯した者にもセカンドチャンスが与えられるべきだ。

Jリーガーは少年たちの憧れの存在であり、子どもたちの模範となるべきだ。

そもそも過ちなど犯してはいけないけれど、仮に間違いを犯しても、ちゃんと反省して制裁を受けたならやり直すこともできるのだよ、ということを子どもたちに教えてあげるのも意義があるだろう。であればJに復帰は歓迎してもいいのかもしれない。

がしかし。

Jからは(たった)1年の間、Jではプレーできないという制裁を受けた。(たった)1年間反省しなさいという「謹慎処分」だろう。にもかかわらず、その効力が及ばない他国のリーグに行ってプレーを続けていた。たしかにそれは、法律違反でもなにかの規則を破っているわけでもないのだろうが、非常にずるいやり方だと思う。法の目をかいくぐればいいんだよ、抜け穴を見つければなんとでもなるんだよ、というメッセージを子どもたちに送ることにしかならないのではないか。

しかも「元気な姿を見てほしい」とまるで外国から凱旋帰国のようなコメントだ。これでこの選手が活躍して降格最有力候補のチームが残留してしまうことになったら、やったもん勝ちとなってしまう。Jリーグファンとして、それは絶対にまずいと思う。これから対戦するチームは、徹底的に叩きのめしてほしい。残りのシーズンはJ1も注目だ。

よそのクラブのことをトヤカク言うのは筋違いだと思うけれど、これはJリーグ全体に関わる、決して他人事ではない話だ。